• 小児活脳鍼の臨床

    症状 言語の遅れ、コミュニケーション不全

    初診は、去年の9月末ごろでした。
    初回はあまり言葉を発することが無く、治療が終わりました。
    病院では、発達年齢1歳11ヶ月で言語の遅れ、コミュニケーション不全
    という診断を受けたという事でした。

    週一回の頻度で治療を行なっておりました。
    徐々に慣れてきた様子もあり、お子さんでも鍼は気持ちが良いものなので、
    三ヶ月もすると、楽しみに来院しているようでした。

    治療が始まり、年が明けて半年たった頃には
    よくお話しするようになりました。
    りゅうえい先生も「この子はもう、大丈夫!!」と言うほどでした。

    病院で再度検査をすると、年相応の知能であるという
    結果が出たそうです。
    心配していた親御さんも、安心されたようでした。

    春に引っ越すということで、治療が終了しました。
    とても可愛らしいお子さんで、お会いできなくなるのが
    寂しいですが、症状も改善し私どもスタッフ一同喜んでおります!

    これから、素敵な大人へと成長されることでしょう。
    遠くから、応援しています!!

  • 小児活脳鍼の臨床

    小児鍼治療による症状改善例

    今回の臨床報告は、小児鍼による症状の改善例を報告します。症状は、夜尿症が長く続いていることと、半年前からチック症状が出ているとのことでした。初診時、はじめての小児鍼治療でしたが、不安がらずに落ち着いて施術を受けていました。治療の最中に痛いものではないとわかってくれたのでしょう。当院の小児鍼は、先の丸い棒状の形「鍉鍼」(ていしん)で皮膚を擦るような方法で行います。痛みはなく気持ちが良いと思えるような施術で、お子さん達からも喜ばれています。

    二回目にいらしたときに体の様子を聞いたら、チック症状が取れ、夜にトイレに行くことなく朝まで眠り続けたとのことでした。お子さんにも体の変化を実感してもらえたようで、積極的に治療を受けてもらえました。その後も、継続的に治療を行い状態はよいとのことです。 小児鍼は、疳の虫や発達障害などにも効果を発揮します。鍼灸治療は、本来の自然治癒力を高める効果もあるので、病気しがちな子供でも鍼灸治療を続けることで、丈夫に成長することができます。医薬品を服用するよりも安全な鍼灸治療で症状の改善を得られるほうが、親御さんやお子さんも安心でしょう。

  • 小児活脳鍼 直筆のアンケート

    女性 9歳 急性脳症後遺症

    Q.当院で治療を受ける前はどんな症状でお悩みでしたか?

    急性脳症により、けいれん発作が止まらない重度の障害児です。体が動かせないため血流が悪く手足の冷えがあったり、体が硬くなりそくわん症にもなるため、肩や腰もはっています。

    Q.実際に治療を受けていかがでしたか?

    特に冬の寒い時の手足の冷えが解消したり、血流がよくなるのはすぐ効果が出ます。長期的には活脳鍼のおかげか、笑うこともできなかった子が、声を出して主張したり、楽しい時に笑ったり表情が豊かになってきました。もう5年ほど2週に1度は続けていますが、これからもリハビリのひとつとしてずっと続けていきたいと思っています。

  • 小児活脳鍼の臨床(過去の臨床)

    症状 腺病質(易感冒、易扁桃腺炎) 反復性腹痛

    Y・Iさん 8歳 男児

    知り合いの紹介で来院しました。幼児のころから身体が弱く、ちょくちょく風邪を引き、そのあとは扁桃腺を腫らし高熱を出すということの繰り返しでした。小学校に入学するようになってからは頻繁に腹痛を訴えるようになり、ますます心配になっていました。

    担当者より診ると、色黒で痩せ過ぎ、如何にも腺病質そうな子供だった。腹を探ると、両側の腹直筋が緊張し、臍の横には動悸がある。神経質な子供であるということも分かった。腹痛は器質的な疾患が原因ではなく、心因性が強いと判断し、一般小児活脳鍼の他、円皮鍼を活脳鍼のツボや、身柱、膈兪などのツボに貼り付ける治療を、1週に1回の割合で施した。すると、2か月後には殆ど腹痛を訴えることはなくなり、継続しているうちに食欲が増し、体重も増加していった。更に、その冬の期間は1度もインフルエンザに罹患することなく、元気に新学期を迎えることができた。治療期間は約1年間であったが、見違えるほどの改善に、驚くばかりである。
  • 小児活脳鍼の臨床

    症状 夜泣き 夜尿症 尿潜血

    O・Yさん 5歳 女児

    1年前、夜泣きや歯ぎしり、夜尿症で近所の小児科を受診すると、尿潜血が指摘されました。夜尿症は風邪のあとの腎盂炎が原因になっている可能性があるとのことで、抗生剤を投与されました。その結果、尿潜血はマイナスとなりましたが、夜尿症は一向に改善しません。それどころか、幼稚園でも積極的に友達と遊ぶことがなく、家にいても近所の子供たちの誘いに応じず、殆ど一人遊びしているという日が半年近く続いていました。小児科医からは、自閉症気味だが、徐々に改善することが多いので、経過をみるようにと言われました。出来るだけ早く普通の子供に戻したいという思い、知人の紹介で来院しました。

    担当者より当初、呼びかけても親の陰に隠れて、おどおどしている様子が見て取れた。治療ベッドにのぼるのも、宥めすかしてやっとという感じだった。それでも小児活脳鍼は全く痛みがなく、かえって気持ちの良いものであることを感じ取り、2回目以降はニコニコしながら治療を受けるようになった。治療方法はこめかみと鼻の下、身柱に円皮鍼を貼り付けた上で、一般的な小児活脳鍼を施術するというものだった。4~5回治療を行うと、夜泣きや歯ぎしり、寝小便が激減し、親も問題視しない程度に落ち着いた。そして3ヶ月後には幼稚園でも自宅でも、元気な声を出し、友達と一緒に遊ぶ姿が頻繁にみられるようになった。
  • 小児活脳鍼の臨床

    症状 特定不能広汎性発達障害

    T・Mさん 3歳 男児

    保健所の1歳半検診で、指差し単語発話ができないということで、専門医療機関に紹介され、診察の結果、コミュニケーション不全と、意味不明の発話が2~3語文程度あるということで、特定不能広汎性発達障害と診断されました。発達指数も70、発達年齢も1歳11ヶ月とのことで、成長がとても心配でした。少しでも言葉やコミュニケーション、認知の遅れを改善したいと思い、来院しました。

    担当者より両親に付き添われて来院。当初、見知らぬ私に不安を感じたのか、鍼治療に恐怖を覚えたのか、泣いたり逃げるしぐさをしたりしていたが、途中で痛くないことや、とても気持ちが良いということに気づいたのか、総じて大人しく治療を受けてくれた。治療方法は眼鍼の代わりに円皮鍼をこめかみに貼り付けたあと、小児活脳鍼で身体全体を擦過し、終了間際に身柱というツボに円皮鍼を固定するという一般的なものであった。何度か来院するうちに、終始笑顔で治療を受けるようになり、2ヶ月ほど経過したころには、治療中に日々の出来事を話すようになった。逆に持参した絵本の内容を質問すると、明確な返答が返ってくるぐらい、発話が正確に、かつスムーズになっていた。家庭でもケアセンターでも、活発な会話や行動がみられ、良好なコミュニケーション能力が身についてきていた。専門医療機関の担当医からも、発達指数が110となり、要経過観察だが、もはや特定不能広汎性発達障害の心配はなくなったのではないかと言われた。