小児活脳鍼の臨床(過去の臨床)

症状 腺病質(易感冒、易扁桃腺炎) 反復性腹痛

Y・Iさん 8歳 男児

知り合いの紹介で来院しました。幼児のころから身体が弱く、ちょくちょく風邪を引き、そのあとは扁桃腺を腫らし高熱を出すということの繰り返しでした。小学校に入学するようになってからは頻繁に腹痛を訴えるようになり、ますます心配になっていました。

担当者より診ると、色黒で痩せ過ぎ、如何にも腺病質そうな子供だった。腹を探ると、両側の腹直筋が緊張し、臍の横には動悸がある。神経質な子供であるということも分かった。腹痛は器質的な疾患が原因ではなく、心因性が強いと判断し、一般小児活脳鍼の他、円皮鍼を活脳鍼のツボや、身柱、膈兪などのツボに貼り付ける治療を、1週に1回の割合で施した。すると、2か月後には殆ど腹痛を訴えることはなくなり、継続しているうちに食欲が増し、体重も増加していった。更に、その冬の期間は1度もインフルエンザに罹患することなく、元気に新学期を迎えることができた。治療期間は約1年間であったが、見違えるほどの改善に、驚くばかりである。

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