小児活脳鍼の臨床

症状 夜泣き 夜尿症 尿潜血

O・Yさん 5歳 女児

1年前、夜泣きや歯ぎしり、夜尿症で近所の小児科を受診すると、尿潜血が指摘されました。夜尿症は風邪のあとの腎盂炎が原因になっている可能性があるとのことで、抗生剤を投与されました。その結果、尿潜血はマイナスとなりましたが、夜尿症は一向に改善しません。それどころか、幼稚園でも積極的に友達と遊ぶことがなく、家にいても近所の子供たちの誘いに応じず、殆ど一人遊びしているという日が半年近く続いていました。小児科医からは、自閉症気味だが、徐々に改善することが多いので、経過をみるようにと言われました。出来るだけ早く普通の子供に戻したいという思い、知人の紹介で来院しました。

担当者より当初、呼びかけても親の陰に隠れて、おどおどしている様子が見て取れた。治療ベッドにのぼるのも、宥めすかしてやっとという感じだった。それでも小児活脳鍼は全く痛みがなく、かえって気持ちの良いものであることを感じ取り、2回目以降はニコニコしながら治療を受けるようになった。治療方法はこめかみと鼻の下、身柱に円皮鍼を貼り付けた上で、一般的な小児活脳鍼を施術するというものだった。4~5回治療を行うと、夜泣きや歯ぎしり、寝小便が激減し、親も問題視しない程度に落ち着いた。そして3ヶ月後には幼稚園でも自宅でも、元気な声を出し、友達と一緒に遊ぶ姿が頻繁にみられるようになった。

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