りゅうえい健康通信ー食養生 「セロリ」 夏バテ、睡眠不足、自律神経調節作用・利尿作用に改善に効果的!

今年も暑い日が続いており、夜中も気温が下がらず、寝苦しくて毎日睡眠不足という方はいませんか。夏バテの原因の多くは水分の取り過ぎによる下痢等の消化器障害ですが、その上睡眠不足が加われば症状の悪化は必至です。そこで、夏バテ解消に役立つ健康食品を紹介します。

それは速効性睡眠導入作用のあるセロリ種オイル粒です。セロリ種オイル粒は心地良い眠気を誘うとともに大腸内の過剰な水分を吸収させ、小便に変えてくれるので、下痢も改善させます。つまり、利尿作用があるということです。私達はサラダや炒めものの材料としてよくセロリを利用します。スパイシーな香りとサクサクした歯ざわり、食卓をにぎわすには、必要不可欠な野菜となっています。ところが、古くは薬草として繁用されていたという事実があります。古代エジプトでは、セロリの殺菌作用、利尿作用を活用して、葬式の間死体がくさるのを防止したり、手足のむくみを治したりしていました。但し、野性種でしたので、アクや胃に対する刺激性も強く、とても口にできる代物ではありませんでした。もっぱら外用に用いられていたようです。その後17世紀に入ると、イタリア人の手によりさかんに品種改良が行われ、食べやすい現在のセロリに近い品種が生み出されました。それでも食べにくかったせいか、食用よりも、俄然、家畜の餌や薬用に供されることが多かったようです。家畜の飼料に配合して、ストレスを軽減させたり、伝染病を予防したり、丈夫な体に育てあげたりしたのです。今でも小鳥の餌にセロリ種を混ぜることがありますが、これは狭いカゴの中で飼育されることが多い為、ストレス過多、細菌感染、運動不足による虚弱におちいりやすく、それを未然に回避するのが目的になっています。薬用には主に更年期障害の改善に用いられました。更年期障害はのぼせ、微熱、発汗、動悸、むくみ、不眠、興奮、うつ、血圧上昇等の不快な症状をあらわします。セロリの精神安定作用や自律神経調節作用、あるいは利尿作用や強壮作用を熟知していたからこそ、更年期障害の薬に活用したのでしょう。特にセロリ種の精神安定作用は強く、入眠導入剤としても十分代用できるのです。更年期障害の症状の中でも、不眠や不安、興奮はたえがたいものです。これが改善できれば、とりあえず更年期をのりこえることができるのではないでしょうか。さて、セロリの有効成分ですが、ピネン、リモネン等の精油成分といわれています。ですから、生で食べるか、特別に蒸溜した精油成分を効率的に取り出したものを利用するかに限られてきます。茎葉の場合でしたら、1回約200g必要といわれています。種でしたら10g程度ですが、それを蒸溜したオイルでしたら、700~800㎎で十分ですので、お手軽です。

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