小児鍼の臨床
2014年9月17日
症状 限局性学習障害の読字障害
I・Kさん 11歳 女児
初診時、親御さんから症状を聞いたところ、文字を逆から読むということでした。明らかに読字障害です。
特に長い数字の列を読むときに困っているとのことです。例えば、12345でしたら、54321と読んでしまい、後から12345と判読するといった調子です。当然、数字の意味が理解できるまで時間がかかってしまいます。
当院でも限局性学習障害のお子さんを診るのは稀です。良い結果になるか否か、不安もありましたが、とにかく小児活脳鍼を行うことにしました。
すると、4~5回の治療で数字の桁(単位)の読み方が正常になっていました。現在理系の大学生として楽しい学生生活を送っています。海外旅行に行ったり、趣味の昆虫採集に出かけたりしているとのことです。もともと利発な子供でしたので、頷けます。
限局性学習障害の原因は定かではありませんが、小児活脳鍼が効いたということは、前頭葉や側頭葉の機能が改善されたと解釈するのが妥当です。