小児鍼の臨床
2024年11月6日
症状 スマホ・ゲーム依存症
E・Nさん 9歳 男児
保育園を卒業するころからスマホでゲームをする回数が増えたそうです。スマホを与えたのは、防犯と親子の連絡のためだったのですが、まさかゲームに夢中になるとは思ってもいなかったそうです。学校から帰ると、夕食までの間、全く勉強することなく、それどころか宿題すらしないで、ゲームに没頭するようになっていたとこことです。小児科医に相談すると、ゲームと勉強を半々で行うようにと指導されました。そこで、親子間で1時間ゲームをしたら、1時間勉強をすることを約束しあったのでした。ところが、2ヵ月すぎるころから、全く勉強をせず、ゲーム三昧という日が目立つようになりました。小児科医のアドバイスの通り、諭すようにスマホの害と将来への影響を述べて、約束を守るように注意しました。おそらく夕食が遅くなることが多くなったのが原因ではないかと言っていましたが、親御さんの心配の種は尽きません。
診ると、とても素直でゲーム依存症とは思えませんでした。約束を守る日もあるようなので、子供ながらに葛藤しているように感じました。
そこで、1週に1回育成鍼を施し、5~6回目にはゲームと勉強をめりはりを付けて行うようになっていました。もしかしたら、学校でストレスを感じたときにゲームで嫌な気分を発散させていたのかもしれません。
現在、1週に1回ずつスイミングや理科の実験クラブに通い、子供らしい生活を送っているとのことです。